Balance Breaker

特にゲームの世界で使用されている｢Balance Breaker｣という言葉は文字通りゲームの世界の秩序･バランスを壊しかねないほど行き過ぎた性能や強さを表します。日本語のスラング｢ぶっ壊れ性能｣等が｢Balance Breaker｣の意味と非常に類似しています。ビールの世界では実際に突出した原材料がいくつも存在します。特にホップにおいては新品種が毎年のように発表される中、何年にも渡り王座を譲らないのがGame ChangerというIPAでもメインで使ったMosaicです。実は両翼をなすようにもう1種類、世界最高にして｢Balance Breaker｣の名に相応しいCitraが存在。今回はCitraをメインに使用したIPAです。今回もKveik酵母を使用し、高温短時間ながらも非常にクリーンな発酵でホップの香りを邪魔しないニュートラルな仕上がりを実現してくれました。通常のエール酵母であれば25℃付近を超えるとオフフレーバーが出てしまいますが、Kveikは40℃までクリーンな発酵ができるのだから、ある意味では酵母の世界の｢ぶっ壊れ性能｣｢Balance Breaker｣はKveikかもしれません。2つの突出した原材料が手を組みました。Kveikにより危険領域だった25℃以上でのドライホッピングが可能になってしまいました。この温度帯でそれぞれ濃縮率の違うホップ加工製品のLupomax Citraを1回目のドライホッピングに、Cryo Citraを2回目のドライポッピングに使用して高温でCitraの香りを存分に抽出しました。Citraが大好きな弊社代表でも『やりすぎ』というくらいCitraのトロピカルシトラスダンクな香りが炸裂した反則級のIPAが誕生しました。