Kyoto Brewing Company (京都醸造)

異端者の逆襲

ABV
11%

このビールについて

レビュー要約

人々はこのビールについて、ラムレーズンのような激しいパンチと、ウィスキーの香り、ジューシーで重厚な味わい、11%とは思えないドライな飲み口、鰹節との絶妙なペアリングがあると言っています。

異端者の逆襲の説明

仲間シリーズ第22弾(305バッチ目):とても喜ばしいことに以前一緒にコラボレーションビールを造ったカリフォルニア・FairfieldにあるHeretic Brewing < https://goo.gl/RU15KV >のJamil Zainasheff(以下、ジャミル)と再びビールを造りました。前回のジャミルとの共作、梅ジュースと赤しそを使ったサワービール「紫の人喰い」< https://goo.gl/zHsJyu >を憶えている方も多いでしょう。ジャミルの豊富な知識と経験に支えられながら、京都醸造初のサワービールに取り組めただけでなく果汁や他の原料を使うという大きな挑戦ができた回でした。しかし、今思えばひとつ心残りもありました。それはジャミルが私たちの希望を採用してくれたこともあり、自分たち本意に醸造を進めてしまったこと。それを除いてはジャミルのサポートのおかげで、仕上がりも他にないような素晴らしいものが出来たし、彼とともに醸造したという達成感も深く刻まれた印象でした。そして、そんな彼から再び、次回来日時の次のコラボの話が舞い込んだのです。

第二弾の仕込みは昨年2018年の11月中旬のジャミル来日時に行いました。前回の「紫の人喰い」の時の心残りを晴らすつもりで、今回は最初のレシピ作成から彼に大きく委ね、リベンジを受けて立つような思いで臨んだのですが、しかし驚いたことに、私たちがいくらそのようにしたいと彼に伝えても、ジャミルは今回のコラボも京都醸造の飛躍の機会になればいいと考え、蓋を開けてみれば私たちが再び今回のプロジェクトでも主要な部分を受け持つことになったのです。それだけでなく、今回の醸造に合わせてPoly-gyleという少量の水で高濃度の麦汁を作り出す新技術を惜しみなく私たちに伝授までしてくれました。”ここまでやられちゃリベンジにならないんじゃないか!?”そんな風に思っていました。

醸造当日は、ジャミルに教えてもらった新技術もうまくいき、幸先良いスタートを切りました。しかし、全工程の3/4まで来た時にジャミルの意図せぬリベンジが始まったのです!それは、私たちの醸造タンクの数を実際より多く見積もっていたため、急遽約1500リットルにも及ぶ量の麦汁が行き場のない状況になることが発覚しました。皆大慌てで何とか麦汁を入れるスペースを確保し、事なきを得ましたが、少しでも気づくのが遅かったら、、、と考えると本当に危機一髪でした。リベンジは続きます。これをきっかけに半日分程のやるべき仕事が増え、結果としてこの日の醸造は長丁場になったのですが、日が暮れ始めた時にジャミルはどうしても逃せない夕食の予約時間が迫っていることを明かし、作業半ばで離脱!その後、残されたチームでなんとか醸造作業終え、街でジャミルと合流し、一緒にグラスを傾けている時の彼の顔にはリベンジを成功したという本当に嬉しそうな表情を浮かべていたのは今でも忘れられません。

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